東京の森

●木質バイオマスのエネルギー利用について
1.木質ペレット
 木質ペレットは、現在有効活用されていない、間伐材(混み過ぎた森林を間引きして出る材)や製材所からの端材を原料として、破砕、乾燥した後に直径6ミリ程度に圧縮成型された粒状の燃料です。性状は、密度も高く均一なため、木材チップと比べて、燃焼が安定する外、取り扱い性が良く、貯蔵も容易です。
 また、木質ペレットの利用は、図1に示すとおり、二酸化炭素の排出削減効果 が有ります。そのため、スウェーデンを始めとした北欧諸国やオーストリアでは、石油に代わる燃料として、広く使われています。
 なお、木質ペレットは、接着剤無しで固められており、自然物だけを成分としているため、ダイオキシンを始めSOxやNOxの排出がごく僅かです。

図1 木質ペレット利用による二酸化炭素排出削減の仕組み
木質バイオマス

2.多摩の森林
 東京の多摩地区には、東京都の総面 積の3割に相当する約53,000haの森林があります(表1)。この森林は、木材生産のほか、都民に良質な環境と水道水を提供しています。しかし、長引く木材価格の低迷により林業が衰退し、手入れ不足の山が増え、森林の荒廃が危惧されています。
 この状況に対して、財団では、森林と林業を再生する手段として、木づかい運動を展開しており、また木材をエネルギーとして活用する木質ペレット製造事業を支援しています。

表1:東京多摩地区の森林状況(単位:ha)
多摩の森林面 積 区部・多摩面 積 林野率
人工林 天然林
31,000 22,000 58,000 178,000 30%

3.ペレット製造の事業化

(1)事業化可能性調査
 木質ペレット製造は、オイルショック当時、石油より安価な燃料として脚光を浴び、20社程度で、製造が行われておりました。しかし、その後の石油価格の低下により忘れ去られ、3社にまで減少してしまいました。
 しかし、地球温暖化の進行に伴い、二酸化炭素削減効果のあるペレット燃料が見直され、全国各地で新たに製造工場が建設されています。
 そこで、財団では、平成13年度にNEDO(新エネルギー産業技術総合開発機構)からの補助により、東京におけるペレット製造事業化可能性について、調査を実施いたしました。調査結果 は、次のとおりです。

木質バイオマスエネルギー事業化調査報告書 (木質ペレット製造)


(2)東京での取り組み

ペレット製造
多摩地域の製材所を中心にして、平成15年よりペット製造工場を立ち上げました。
名称 (有)東京木質資源活用センター
所在 青梅市沢井1-412
製造能力 約100kg/時間
原材料 製材所で発生する背板、オガ粉等
連絡先 0428−22−0093
 

ペレット燃焼装置
東京都奥多摩体験の森
所在地 奥多摩町境654番地
東京都奥多摩体験の森
名称 全自動運転木質バイオマスボイラー
(スイスシュミット社製)
出力 110kw
使用目的 給湯及び温風暖房
   
東京都檜原都民の森
所在地 檜原村数馬7146
東京都檜原都民の森
名称 ペレットストーブ(山本製作所製)
発熱量 4700〜19000kcal/h
   
東京都農林水産振興財団
所在地 立川市富士見町
名称 ペレットストーブ
(オーストラリア リカー社製)
発熱量 2〜6kw