大型看板やのぼりで知っていただき、一度食べてくださった方がリピーターに

川里農園
川里章さん

 川里農園では、とうもろこしや枝豆、さつまいもを栽培、お客さまに直売も行っています。特徴的なのが冬季限定で販売される焼き芋。なんと川里農園は「食べログ」にも紹介されており、カフェと間違えて足を運ぶ人もいるのだとか。「お客さまから、『食べログを見て来たんですけど、どこで食べられるんですか?』って聞かれて。お客さまもまさか農家が食べログに載っているとは思わなかったみたいです。私も掲載されていることをそれまで知らなかったので驚きました」と川里さん。川里農園の焼き芋は、しっとりと甘みが強く、「ここの焼き芋を食べたらほかのは食べられない」とお客さまが口をそろえて言うほど。「うちではさつまいもを収穫してから1カ月ほど専用の貯蔵庫で熟成させます。焼き方も何で焼くのか、何度で焼くのか、何分焼くのか、加湿はするのかなど、試行錯誤を繰り返して今の焼き方にたどりつきました」(川里さん)。
 チャレンジ農業支援事業で作成したのは、大型看板やのぼり、ちょうちんなど。「おいしいもの、いいものを作っている自信はありますが、お客さまに来ていただき、食べていただけなければ、おいしいと知っていただくことができません。看板やのぼりを設置したことで、通勤途中やお子さんの通園・通学の送り迎え時に見て『いつか来たい、食べてみたいと思ってた』というお客さまにたくさん来ていただけるよういなりました。一度食べていただければ、リピーターになっていただけます。まずはうちを知っていただくと言う意味で、看板やのぼりは大きな効果があったと思います」(川里さん)。
 東京都の農業改良普及センターから、チャレンジ農業支援事業を紹介されたという川里さん。農業改良普及センターと共に農業に取り組んだこの2~3年が今まで農業をやっていて一番楽しかったそう。「農業改良普及センターの方々からいろいろな情報をいただき、一緒に試行錯誤しながら機械化や新たな作物の作り方などに取り組んできました。おかげでこの2~3年は『きつい、大変』と感じることがなく、とても楽しく農業ができています。焼き芋の販売をするようになったのも、農業改良普及センターの方と農協の方の助言から。販売を開始するにあたって、チャレンジ農業支援事業についても教えていただきました。本当に感謝しています」と話してくれました。