家族で少量多品目を栽培。周囲の人と力を合わせ、緑を守っていきたい

彩季農園
関森静巴さん・道子さん

 彩季農園では、100種類以上の野菜、花、ハーブなどを、少量多品目で栽培しています。チャレンジ農業支援事業ではロゴマークと名刺を作成しました。「彩季農園」という名前はご家族で考えて決めたそう。「うちは少量多品目なので季節ごとに彩り豊かな野菜や花、ハーブがあります。そこで彩るという漢字と季節の季という漢字を使って、彩季農園という名前にしました。ロゴマークには私が好きな猫をあしらってもらいました。猫をお客さまに見立て、この猫の周りをうちの農園で作っているさまざまな野菜やハーブが丸く囲んでいます。インスタなどで紹介したところ『かわいい』と評判でした。彩りが豊かという意味で、全員名刺の色も替えています」と静巴さん。大学を卒業し、農園を継ぐことを決めた静巴さん。静巴さんのアイデアで新しいハーブなども栽培されるようになりました。1つはバタフライピー。バタフライピーが入っているハーブティーは、最初はブルー。ここにレモンなどの柑橘類を加えると紫やグリーンに色が変わります。「大学時代にも研究室の先生などにハーブティーを販売していたのですが、先生からもっと付加価値を付けたらいいのでは?と言ってもらい、いろいろと調べて、この色が変わるバラフライピーにたどり着きました。温かいハーブティーもおいしいんですが、夏場にたくさん作って冷蔵庫で冷やしてもとてもおいしいんです」(静巴さん)。
 新たなことにチャレンジする静巴さんを見守っているのは祖母の道子さん。道子さんは「この子が農園を継ぐと言ってくれて、私も肩の荷が下りた気がします。一番喜んだのは祖父にあたる私の主人ですが(笑)。都市部の農業には人手の問題、後継者の問題、後継者がいても相続の問題など、さまざまな課題があります。これからは地球温暖化に向けて、それに負けない力のある土づくり、品種改良などの課題もあります。静巴には周囲の方を良い意味で巻き込んで、周囲の方のお力も借りながら、しっかりと緑を守っていって欲しいと思っています」と話してくれました。