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細密画紹介
農総研が所蔵する細密画から昔の研究を知る HP版
東京都農林総合研究センター(以下、農総研)は、明治33(1900)年に東京府立農事試験場として現在の中野区中央に設立されました。その後、立川市への移転や改称を経て、平成17(2005)年に東京都農林水産振興財団の試験研究部門である農総研となりました。
農総研には、明治から昭和中期にかけて描かれた900点に及ぶ水彩画の資料である細密画が所蔵されています。江戸農業を受け継いだ東京農業は、各種園芸作物に溢れていました。これらの作物は、東京府立農事試験場に集められ、以降官民一体となった優良品種の育成・普及が始められました。野菜・果樹・花など当時栽培されていた作物は、カラー写真がなかった時代に、試験場専属の絵師により、細部まで科学的視点から描かれた細密画として、現在に引き継がれています。これらの細密画の中には、実物は途絶えてしまい、画の中でしか当時の姿がわからない品種や作物も含まれています。
農総研だより120周年特別号では、東京府立農事試験場時代の研究と細密画の概要をご紹介しました。
ここでは12回にわたり、当時の東京の農業事情を交えて細密画をご紹介します。
特集(1)「布地に描かれた成績図」 [PDFファイル/503KB]